◎イラク戦争とフセイン政権、米英のイラク占領統治◎

〜〜〜 「イラク戦争は、誤った戦争だった」のための資料 〜〜〜

1)湾岸戦争まで

1979年      イラン革命(特徴:イスラム教少数派・シーア派の革命)
1980年〜88年 イラン・イラク戦争開始(フセインを支援するアメリカと湾岸3ヵ国⇒イラク軍の強大化
1990年8月2日  イラク軍クウェートに侵攻。国連安保理、イラクの即時無条件撤退決議。
     8月8日  フセイン大統領(イラク)が「クウェートはイラクの一部」と併合宣言
     8月10日 緊急アラブ首脳会議がサウジへのアラブ軍派遣と経済制裁発動を採択
    11月29日 国連安保理、翌年1月15日を期限に関連諸決議の完全実施を求める決議。
    12月7日  イラクが外国人人質全員解放を決定
1990年1月11日 フセイン大統領(イラク)が無条件撤退を改めて拒否
     1月16日 国連安保理設定のイラク軍クウェート撤退の期限切れ
     1月17日 多国籍軍が空爆開始 「砂漠の嵐」作戦開始、湾岸戦争突入。
     2月24日 多国籍軍、地上戦開始。
     2月26日 クウェート解放
     4月6日  イラク、大量破壊兵器の廃棄を義務付ける国連安保理決議687受諾。
     4月11日 湾岸戦争、停戦発効

2)大量破壊兵器計画の発覚と査察実施をめぐる紛争

 フセインは、大量破壊兵器の廃棄を求める国連諸決議を繰り返し無視してきた。その上、大量破壊兵器が存在しないと示そうともしなかった。
 むしろ、開発しているかもしれないと思わせることで、周辺諸国への圧力を保持しようとしたも言える。こうした状況から、当時は世界中が、イラクは大量破壊兵器を保有している、と考えていた。
 大量破壊兵器が存在しなかったことでイラク戦争を非難するのは、当時のこの状況を無視した議論である。
 仏独露の提案を承諾して査察強化をして攻撃を遅らせても、当時ブッシュが恐れていた脅威がさらに深刻化したかは議論の余地が大きく、米英の開戦判断を批判することは可能である。が、大量破壊兵器が不存在からの批判は結果論的批判と言えないか。

1996年12月10日 国連、対イラク経済制裁一部解除、「食料のための石油」輸出計画開始
1998年10月31日 イラク、国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)への査察協力全面停止
2002年1月29日  ブッシュ米大統領、一般教書演説でイラクなどを「悪の枢軸」と非難
     11月8日  国連安保理、査察の完全実施を求める決議1441採択
2003年1月20日  国連査察団とイラク、査察改善に向け10項目の共同声明発表
     2月10日  仏独露3カ国、査察の強化、継続を求める共同宣言発表
     3月17日  ブッシュ大統領がイラクに対して、テレビ演説で最後通告
     3月19日  米英軍による空爆を開始。「イラクの自由作戦」
     3月20日  クウェート領内から、地上部隊がイラク領内へ侵攻を開始。地上戦始まる。
     4月11日  アメリカ政府はサッダーム・フセイン政権が事実上崩壊と発表。
     5月1日   ブッシュ大統領の戦闘終結宣言、米兵の死者は138人。
     5月22日  国連安保理で米英によるイラク統治権限承認、経済制裁解除の決議採択。
     7月13日  イラク統治評議会が発足。
     8月19日  バグダッド国連事務所で自爆テロ。事務総長特別代表デメロ氏が死亡。
     12月13日 イラク中部ダウルでサッダーム・フセインを拘束。
2004年 2月     日本の陸上自衛隊本隊がイラク派遣。
     3月11日  スペイン列車爆破事件発生、この結果誕生した新政権はイラクから撤兵。
     4月     アメリカ軍はファルージャ包囲掃討作戦。モスク空爆で民間人に多数死傷者。
     4月8日  イラク日本人人質事件発生。
     5月     4月中の米兵死者数は136人で過去最悪。イラク人も約1380人が死亡と報告。
     5月     アブグレイブ刑務所において、米兵のイラク人に対する虐待が発覚。

3)イラク戦争の原因・対立の背景

 開戦時には、大量破壊兵器の存在証拠が明らかにされないまま、国際法上の開戦正当事由も不明確なまま(先制自衛の合法性、国連決議による許容の可否等)に爆撃。

 それ以外で語られるアメリカの開戦理由
ネオコンと呼ぶ親イスラエル・強硬外交などを推進する人々の意見が影響した。
・イラクを親米化する事で中東に“民主化のドミノ倒し”を起こさせる。
・石油権益の確保、および石油価格の掌握のため。
 (これが最も多く言われた理由、アラブ人が特に信じている。しかし、その後の経緯を見ても分かるが、石油価格がむしろ急騰しているし、アメリカが権益を独占したようには見えない。)

 開戦反対国のイラクでの利害
・フランスとロシアは石油や開発プロジェクトをめぐってイラクと良好な関係。